忘れ去られる「家づくりへの夢やその後のライフスタイル」

弊社では建物の完成前にご依頼をいただくことも少なくはないのですが、その中にはハウスメーカーに建物と同時に外構のプランもお願いしたけど、やはり・・・・「なんだか外構や庭が自分たちのイメージとは違う」ということで、弊社にご相談にくるお客様もいます。

数年前の案件になりますが、弊社にご相談に来たお客様にハウスメーカーがプランしたという図面を見せてもらいましたが、カーポートにお決まりのエクステリアデザインという感じで＜庭＞はまったくプランされておらず、私からすれば「外構を先に作ったら庭土の入れ替えもできないし庭もつくれないじゃん！」とか、「せっかくのかっこいい建物がカーポートで隠れちゃうなあ・・・」とか、机上のプラン満載な感じを受けました。
また写真を見れば隣地との地盤高の差も気になるところで、なんらかの土留めなどを施す必要もありました。

もちろん＜家はこれから建つ段階＞ですから・・・・出来上がった家とはたぶん違うイメージになるであろうとも想像されたわけですね。
そこで、お客様にはとりあえず「建物がある程度完成するまで外構・庭は考えず、同じご予算でできる限り庭や必要な土留めなども含め建物を飾ってあげますよ」ということで、その後お客様の家づくりが始まりました。

・・・しかしいつも不思議に思うのですが、センスも良く質感の良い建物を作る工務店やハウスメーカーが・・・こと外構や庭になるとどうでも良いみたいで、出入りのエクステリア屋さんとか造園屋さんなどにプランから施工までを丸投げして、結果的にはせっかくのイケてる風合いの建物が「え゛！！」という外観になってることも多いところですし、肝心の建物を作った側はそれについてあまり意に介してなさそうな印象を受けることも、私からすれば不思議に思うところです。
つまり、そこで忘れ去られてるのが『施主の家づくりへの夢やその後のライフスタイル』ではないかと思いますし、要は、＜建物－外構・庭－施主の価値観＆ライフスタイル＞が一本の串に刺さってることが大事なのではないかと思うところなのです。

施工例－着工前－