外構工事から見た家をたてるときの注意点 | ガーデンファクトリー

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外構工事から見た家をたてるときの注意点

ガーデンファクトリー山本です。日頃エクステリアや庭のプランを作りにあたり、技術者としての観点からこれから家を建てる方に向けて注意点等を書いておこうかと思います。

外構工事は家の完成後からスタートする事が多いため、現況に合わせてつくっていくことがほとんどですが、現地調査をして実際のプランをつくる際に、敷地の高低差や土留などで「ここをこうしておけば、もう少し費用がおさえられたなぁ」となるときが時々あります。
ということで、外構工事から見た家を建てるときの注意点を11のポイントにわけてまとめてみました。

家をつくるというのは施主となるお客様にとっても一大イベント。ワクワク楽しい事もあれば、決めなければいけないことも多々ありとても大変なことですが、これから家を建築予定、または検討中の方で、外構やお庭もつくりたいと考えている場合には、ぜひこの記事の内容を参考にしてみてください。
家をつくるときから外構のことも踏まえて敷地の高低差や土留のことなどある程度対処しておくと、のちのちの外構工事での余計な費用や手間がなくなります。
なるべくなら余計な費用はおさえて、その分で木を1本増やしたり花壇をつくったりしたほうが見た目の完成度が上がりますし、もっと満足感のある気持ちの良い空間がつくれるのではないかなと思います。

 

1.土留め、区画のコンクリートはできているか?


これは外構の工事の際、弊社で施工するお宅もありますが、建物ができた後ではかなり大変な工事になってしまいますので、 できれば建物施工前に済ませておいた方がいいかもしれません。
なお、最近は分譲価格が安いからと言って土留めが無い土地が多くなりました。

たとえ土留めで数十万かかっても本来は分譲価格に上乗せされるものですから、坪単価にすればそれほどの上昇ではありません。
家が建ってしまっていたら外構工事の際、土留めは先決となってきます。土留めのないところで庭造りというのは厳しいものがあるのです。

ただ敷地の高低差が30cm程度の場合は家が建ってからこちらで隣地との土留めや仕切りなどを安価に作ることもできますので、あまり建築業者さんからの土留めコンクリートの見積り金額が大きく感じられる場合は一度弊社にご相談いただければ、「最初にお金を掛けてやるべき敷地なのか」「家を建てた後でも安価にできるのか」なども一級土木施工管理技師の山本がアドバイスいたします。

(敷地の高低差をうまく利用してメリハリのある外構となりました)

 

2.地盤高の注意(1)

いわゆるGL(グランドライン)という、建物と隣接する地面の高さのことです。
建築屋さんではこの点をアバウトに考えているところがあり、いよいよ家ができてから外構というときになって、 前面道路と玄関ポーチの高さの差が大きすぎたり、逆にあまりにフラットで水勾配がとれなかったりと、実は外構業者が結構苦労するポイントなのです。

また、単純に基礎は高い方がいいと思って家を建てると、前面道路と玄関の高低差が大きくなり、駐車場やアプローチの勾配がきつくなりすぎて危険なので、 この点は建築時に業者さんと確認して頂きたいと思います。
また、玄関ポーチのタイルは地面下まできちんと余裕を持って貼っておいてもらったほうが良いかと思います。 あとで外構を作ったとき見えてしまう部分ですし、高さの調整がききませんからね。

この点も案外建築業者さんはアバウトなところもありますが、玄関ポーチが敷地の地盤より30~45cmほど高いものが一般的な仕上がりとなってます。(階段が1~2段付く感じです)

(分譲地ではきちんと敷地が造成されていますのでだいたいこんな感じの玄関ポーチの高さになります)

3.地盤高の注意(2)

傾斜地での分譲は必ず敷地内にかなりの高低差があります。

高低差は土留め工事や外構価格のアップにつながりますのでご注意下さい。
実際、眺めが良いのはとても魅力なのですが、庭やエクステリアの前にコンクリート土留めに相当な予算が取られますし、外観にどうしてもコンクリートのイメージが強く出てしまいます。
また、隣地と段差がある場合の擁壁は住んでからの土地の有効利用・近隣への配慮の面からも、必ず建築前にしっかりとやっておくことです。
当社でも傾斜地のお宅からのご依頼がときどきありますが、平坦地にくらべ予算が割高になってしまいます。

実際家を建てる前の調査段階ではやはりこういう高低差のある土地は安価に感じられ、面積も広いことからコストパフォーマンスがいい土地に思われますが、やはり「まず普通に住む」までのコストが結構掛りますし、外構の施工の際もコスト的に不利になりますので、やはり弊社のお客様でも「この場所が本当に気に入った!」と思える方がそんな土地を購入して住んでいるところです。

(土留めを施工し、フェンスの施工中の画像です)

4.土留めの注意

分譲地では、ほとんどの土留めの高さが天端(コンクリートの一番上)と地面がほぼ同じ高さとなっている場合が多いのですが、 これは庭やエクステリアの工事をするときに『せめてあと15cmほしかった!』となります。
地面すれすれの低い土留めは、雨がふれば土が流れてしまいますし、フェンスを設置する際には、もう1段ブロックなどを積んでからになってしまいますので、結果的に経費がかかります。
ですから、土留めの高さにもご注意下さい。
なお、高さが同じ隣地との仕切りには土留め幅12cm程度(鉄筋入り)で十分かと思いますが、GL(地盤高)より上が15cmほど出る場合には、最低30cm以上の根入れがほしいところです。
また、将来土留めの上にブロックなどを施工する予定ならば、しっかりした構造のものを業者さんとご相談ください。
ただし、ブロックは基本的に擁壁としてはふさわしくないものですがこの点も現場状況とデザイン性の兼ね合いによりますのでプランナーにご相談してください。

(土留めも敷地の高さが50cm以内であれば外構の際にはいろいろな形で強度も確認の上施工しています)

5.庭土の入れ替え(北側道路のお宅はとくに注意!)

これは家を建てたあと外構や庭の工事をする時で結構ですが、特に『北側道路で左右に家が建ち、庭は南で、南にも家がある』という場合は、 建物を建てる前に庭土の入れ替えを先にやっておくことをお勧めします。
この場合、庭の近くまで重機、車両が近づけないため、建築後ではかなりの経費アップ(人力施工のため)となるからです。

また建築前に庭土を入れ替えたら、建築中はとにかく庭を荒らされないよう建築業者さんに言っておきたいものです。
ただ実際に建築業者さんには、庭まで考えて施工してくれる人があまりいないのが現実なのですし、また建築業者さんに庭土の入れ替えまでご依頼するのは金額的に厳しいかもしれません。

庭土の入れ替えはやはり「砂利のガーデニング」にならないためにも必ず庭づくりの前にすべきものですから、タイミングやご予算でお悩みなら家を建てる前に一度庭や外構を行っている業者さんにお聞きください。

庭土はやはりさらさらした山砂を入れ替えることが通常の庭造りでは基本になるものです。

(上の画像の3ヵ月後のお庭です)

6.マンホール・マスの位置

建物完成後に現地を見に行きますと、玄関の前にマンホールやマスが所狭しと並んでいる御宅があります。 この場合アプローチなどの景観の質を落とすことになりかねませんので、できる限り端の方へ設置してもらうことが必要です。
もちろん設備の位置関係によって仕方がない部分もありますが、下水、水道の取り付けは新築時に行いますので、 ある程度見えない位置に集中させるよう業者さんと話してみてください。
なお、仕上がりの高さがバラバラの場合が時々あります。
外構工事の際にこちらで直すますが、低めに設置しておくと後で上げることができます。

しかし、上水道のボックスや桝など高い場合は下げることができませんので、この高さの点もご注意下さい。

(メーターボックス、排水マスや点検孔も外構工事の際にはかなりネックとなるものです)

7.外構工事は地域の専門業者に

外構工事の場合、家作りの際には建築業者さんとある程度の期間打ち合わせをし気心も知れて外構まで任せてしまう方も多いのですが、 外構・お庭の工事は地域の専門業者に直接ご依頼されることをお勧めいたします。
建築のプロが外構や庭づくりのプロとは限りませんし、同じ仕様のなかでも下請け施工によるマージン等で価格がどうしても高くなる場合があるからです。

これは建築業者さんに限らずエクステリア業者さんでもやはり<営業主体>の会社が多く、実際に施工をするのはその下請けかまたその下請けとなることが多いところですから、やはり最終的に各社の利益のマージン等で割高になる場合が多いですし、もし逆に安ければ相当職人さんが泣かされているのかもしれません。

またインターネットで検索すると大体最初に出てくるのは「全国的にサイトだけでエクステリアの集客をしている業者」がヒットしますんで正直これは我々から見ても「誰が工事をするのか」見当がつきませんし、そこの掲載されている施工例もカーポートと土間コンとか小規模のものは多いところです。
そのため庭や外構の工事は地域に事務所や展示場をきちんと構え、施工例の画像も豊富な専門業者さんに直接ご依頼された方が間違いありません。

また工事では<近い>というところも実際大きなコストダウンの要でもあるため、やはり長野市なら長野市の専門業者さんにご依頼されることが間違いないのです。

(専門知識がありなおかつすぐに対応できる、こまめな施工業者のフォローがなければ年々深まる景観作りもできません)

8.樹木は業者さんに一応ご相談を

念願のマイホームを建てられてウキウキ、ワクワク!さあ、記念の木を植えよう!…と、ご自分で木を買ってきて植えるお客様もおりますが、 その土地の土質、環境に合わない樹種を選定してしてしまう場合が少なくありません。たとえ雑誌に載っていても夏暑く冬は厳寒な長野では生育できない樹種もたくさんありますので、やはり外構プランの中できちんと植栽プランも作っておくべきです。
長い将来から見たら、きちんと土壌改良をして品質のよい、その地に適した樹木を専門業者に植えてもらうことをお勧めします。
また、樹木は必ずあとあとメンテナンスが発生しますから、いろいろなアドバイスを受けるためにも、専門の業者さんにお願いしたほうが良いのかもしれません。

(10年後のお庭の状態まで考えた植栽プラン、レイアウトも大切です)

9.カーポートを建てる場合のことを、きちんと考えておく

駐車場にカーポートを施工する場合、標準の一番小さなカーポートでさえ設置できない御宅が時折あります。
また、屋根から凍った雪などが落ちてくる位置に駐車場があると、カーポートなどに直撃し破損の原因となります。
ですから、建築時に駐車場の位置と広さはきちんと確認しておきましょう。
カーポート施工の場合、5027型(縦5m程度、幅2.7m)程度が日常の使用ではお勧めですので、これに柱の基礎と雪の落ちるスペースが必要となります。
ですからカーポート施工を考える場合、一台分でも縦5.5m/横3.0m程度は確保しておきたいものです。
また雪が降る地域では隣家への落雪対策もとっておきたいものです。

なお長野市は今ではそれほど雪が積もらなくなりましたが、それでも毎年イレギュラーな30cm程度の降雪も数回ありますから、やはり耐積雪荷重も考えながらエクステリアのプランを立ててほしいところです。またカーポートの形状もいろいろありますので価格とデザイン性、そして全体との調和も考えながら決めていただきたいかと思います。

(お客様のご要望によりガレージタイプと折半タイプのカーポートを組み合わせた施工例です)

 

10.『とりあえず何もしない』これに尽きます

とりあえず…と言ってホームセンターで資材をごっそり買い込み、ご自分で外構や庭をつくりたい御宅もあるかと思います。
もちろんお気持ちはわかりますが、そんな場合どうしてもプロの施工やプランと大きく差がついてしまいますし、DIYで作ったウッドデッキなども必ず基礎が沈下してる御宅ばかりです。
そのため残念ながらプロの作るものとは程遠い出来上がりとなるお宅が多いですし、結果せっかく気合をこめて作った家の見栄えが落ちてしまう場合もあります。日曜大工で外構工事…というのは、よほど器用かつ根性のある方でないと厳しいかもしれません。
また、目先の安さに釣られて買ってきた材料が、次年度に凍害でボロボロになっちゃった!という御宅もありましたから、 資材の選定や品質管理面でも、ハードな施工はプロにお願いしましょう。
お金を浮かせるはずの自力での施工が、かえって必要以上にお金を掛けてしまう結果になりかねませんし、労力だって(買いに行って運んでくる)バカになりません。
せっかくこだわって建てた家を最後の最後で台無しにしないためにも、外まわりの施工は業者さんにお任せし、あとの草花の植え込みなどを楽しまれてはいかがでしょうか。

 

(いろいろレンガを敷いたり花を植えたりしないままのこの状態がいいのです、やはりプランを作り、思い切ってしっかりと行えば長年質の高い生活が実現するものです)

11.早めのご相談

プラン、お見積りは建物が大体出来上がってからだとしても、建築中に庭や外構、駐車場などについて分からないことがありましたら、弊社のような庭やエクステリアの専門業者に一度ご相談をすることをお勧めします。(これはどこでも無料でしょうから)
分からないまま進めていくよりも、庭や外構、カーポートに影響がでるような部分の取り扱いについては専門家に聞くのが一番確実で手っ取り早いからです。

とにかく事前の情報収集が大切ですし、そして何より成否を分けるのはやはり<施主の明確な価値観>に尽きますので、ただあちこちのエクステリア展示場に行ってプランや見積りを作ってもらう前に、自分達の家作りのビジョンや「これがいい」をまずはっきりと再認識してから業者さん探しを始めてほしいと思います。

 

 

以上とりあえず思いつく注意点等を書きましたが、このブログではそんないろいろなお客様の疑問点等についても書いておりますので、家作りを真剣にお考えの方はお読みいただきたいかと思います。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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