ごまかせない敷地の高低差 (長野市ガーデンファクトリー)

傾斜地が多くなる長野市北部地区での外構工事の場合、これまでも敷地の傾斜がネックになったことが結構ありましたが、建物の建築自体は上段の平地部分に建てるため特に支障はないわけですね。
が・・・・やはり問題はその周りの敷地をどう収めるか、というところにあるわけです。
これは外構業者だけがかなり苦労するパターンです(笑)
というわけで基礎が出来上がった段階でプランをご依頼されましたが、前面の道路と家が建つ場所の地盤の高低差が1,4mほどありましたので、やはりこの場合はきちんと建物側と駐車場部分の間に壁を設けなければ日常の使用がどうにも大変です。
また施主の敷地の境界にある隣家のコンクリート擁壁もどうやら施主敷地側では根入れが足りず土で隠されており、今回歩道と同じ高さに駐車場を仕上げる場合は土留めの根っこが丸々出てしまいかなり危険な感じです。
これは歩道からスムーズに入れる駐車場を作る場合は隣家の擁壁の根入れが足りてませんから以前は土を盛って抑えていたものです、がやはりこの縦の勾配では毎日の車の出し入れが大変です。
そのためまずはこの擁壁(ようへき)も補強しなければ使いやすい平坦な駐車場とはならないわけですが、一般的には以前からあるままの敷地形状でまた家作りがされ、外構工事も費用がかかるため土地の形状を変える事まではあまりされていないわけですね。
でもやはりせっかくの新築ですからきちんと先入観や予算に騙されずに<本来あるべき形に整える>ことも大切です。
そんなわけで隣家の擁壁基礎に補強コンクリートを打ち、施主側の地盤を大きく切り下げた形となりました。
左側の擁壁の土汚れまでが・・・・以前の地盤ですから、このままの土地形状で駐車場を作っていれば・・・・かなりの傾斜でどうにもならないところです。
家の建つ上段の敷地と駐車場側もしっかりと土留めで仕切りましたが、やはり景観的にコンクリートの印象があまりに大きくなるため、上塗りをして仕上げてあります。
ただそれでも本来の歩道と家の建つ敷地の高低差が大きなため、駐車場自体許せる範囲で入口から駐車場の終点までの勾配をつけて仕切り壁の高さを少しでも低くできるように設計したものです。
また裏側のスペースも家から広めに取り、家が建つ地盤そのものは傷めないようプランしましたが、案外こういう一見無駄に思えるスペースが生活のゆとりを生んでくれるわけですね。
家が建つ上段の敷地はウッドデッキやドッグスペース、水場や芝を貼って犬が走り回れる庭を作りました。
玄関ポーチからの眺めですが、やはり結構な高低差があります。
なお歩道側にあった古い擁壁は車の出入りに支障があり、また傾いていたため壊してやり換えました。
地盤も下げ道路側の景観もかなりすっきりとしました。
そんなわけでやはり「安く楽にあげよう」という施主と業者の暗黙の了解は・・・・結果的には施主の利益になりませんので、一応まずはベストな提案をして、あとは施主と予算を調整して行くスタンスでずっとプランを作っているものです。
そして玄関ポーチを下りたところの地盤と前の道路との高低差が30cm以上ある場合は何らかの解消策を考えねばずっと生活しづらい毎日となってしまうため、きちんと外構プランを作ることをオススメいたします。
(施工前)
(施工後)
家は外構で本来の魅力が出るものです。
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