なるべく木材を使用する理由
先日 あるお宅の外回りやお庭の修景工事をしましたが、これも家を建てた際に(お客様いわくあまり考えずに)ハウスメーカーにお任せでお願いした外構や庭が・・・・
年々住むうちに何か自分たちの感覚にそぐわない・・・
というかちょっと苦痛に感じるようになったとのことで当社に外回りの修景工事のお声がけをいただきました。
下はご依頼いただいた当時の画像ですが、樹脂のウッドデッキにコンクリートの枕木風の平板などにこれを工事したエクステリア屋さんとはまた違う造園屋さんが植栽したであろう和風な植栽がありました。
そしてお客様のご要望でもう少しナチュラルな景観にプランをしました。
(施工前)
(施工前)
(施工前)
そんなわけで一般的には一応出来上がっている形のエクステリアでしたが、お客様からは質感の点以外にも道路からの視線がかなり気になり、カーテンを開けて生活ができないとのことでしたので全体的な修景と住みやすさをテーマにちょっと手を加えました。
ただし既存のものを生かせるものは生かしながら予算はなるべくかからないようにプランをしたつもりです。
そしてまず庭土の入れ替えから工事がはじまり、順次レイアウトづくりをして行きます。
決して広いスペースではないのですが、植栽スペースや石張りのテラス、あとは家庭菜園などもご要望からプランしました。
またエントランス付近も何か物足りなかったため、この枕木風のコンクリート平板も本来のカラーに塗り替え、また玄関までの奥行を感じさせるために門柱を設けました。
(ダミーの枕木をホンモノっぽく塗装です)
枕木の塗装と門柱により大分雰囲気が変わりましたし、最初からある植栽も生きて来ました(既存樹木は整枝剪定しました)
たぶんよいお値段がしたであろう・・・玄関ドアもこれで生かされます。
ということでI様の新築後の修景工事が終わりましたが、I様ご家族は家庭菜園や樹木の水やり、庭の草取りなどの土いじりも好きな方でしたので、新築時の外構や植栽をナチュラル方向にプランして自然を感じながら心地よい毎日を過ごしていただけるような意識をもってプランしました。
これもI様ご家族のようにプラスチックやセメント材に囲まれた生活はどうしてもしっくりこない・・・
という方もおりますので、やはり住んでからのノーメンテナンスばかり気にする方は別ですが、人間の五感に優しいというかしっくりくる・・・
木材や自然石、樹木をなるべく自分のプランでは使用しています。
これは理屈ではなく住んでみればプラスチックやアルミ製品などのノーメンテナンス素材よりやはり毎日住んでいてしっくりと来るからなのですし、またたった数年単位でのメンテナンスですので・・・
やはりせっかく家を建てられたのですから、お子さんも含め緑や工業製品ではないナチュラルな素材の心地よさも感じながら住んでほしいと思います。
ということで修景工事が完了しましたが、庭の奥のスペースにはこちらで自作したベンチと石張りのミニテラス、あとは駐車場に出入りできるよう内側から空けられるドアも製作しました。
こちらはエントランス周りの修景ですが、家の雰囲気もかなり変わりました。
道路へのアプローチはダミーのレンガと枕木という元々の材料のままですがカラー変えるだけで生きてきます。
ちょっと質感も上がり、そして風合いがよいアプローチになりましたが・・・・これは玄関周りにたくさん植えてあった定番のサツキを抜き、ダミーの枕木を塗装しただけなんですね(笑)
だからエクステリア設計者も形だけのプランではなく、もう一歩だけ出来上がった風景までを考えたプランを作ってほしいと毎回思うのですし、
そして・・・造園屋さんも空いたスペースをサツキやツツジでごまかすのもやめてほしいとも思います。(笑)
そんなわけで視線も気にならなくなり、リビングからは緑の庭が見えて、本当に窓の外の景色が気持ちよく住み心地が大きく上がりました、と喜んでいただきました。
市街地に近い住宅地ではやはり近隣のお宅や道路との距離が近いためどうしても視線などが気になりますので思い切って目隠しをしました。
が、目隠しの場合はやはり植栽や生垣での目隠しはあまり現実的ではありませんので、お客様が感じているストレス度合いによってこんなしっかりとした高さ1,8m程度の目隠しをしています。
ということでガーデンファクトリーでは結構多い、【修景工事】の完了です。
最後に・・・【我慢して暮らさなくてよかった】という一言をこんな工事をご依頼いただくお客様にはよく言われましたが、これはやはり新築時にバタバタと外構や庭まで決めてしまい、工事を行ったお客様に多いパターンですので・・・
やはり家づくりと外構・庭づくりは分けて考えた方が良いかと毎回思います。
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